町長の所信表明

ページID1004167  更新日 2024年6月3日

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 令和6年第5回6月扶桑町議会定例会が開会されるにあたり、私の町政に対します方針を申し述べまして、議員各位並びに町民の皆様の深いご理解とご協力をお願い申し上げるものでございます。

 私は、この度の町長選挙におきまして、扶桑町長として、さらに4年間町政を担わせていただくことになりました。改めて、その責任の重さを実感すると共に、身の引き締まる思いでございます。

 扶桑町は、先人の方達が築いてこられた伝統と文化に支えられ、また、清流木曽川の美しい自然に恵まれた素晴らしい町であります。

 この、誇れる故郷扶桑町を、さらに暮らしやすい町、平穏で子ども達が夢と希望を持って成長できる町へと発展させるため、全力で職務に邁進していく決意でございます。

 新型コロナウイルス感染症が5類に引き下げられてから、はや1年が経ちました。就任直後の令和2年度からの3年間は、コロナ禍という、これまでに経験のない未曽有の危機のなかでの町政運営でありましたが、議員各位、そして町民の皆様のご理解、ご協力のおかげをもちまして、公約として掲げた政策を概ね達成することができましたことは、感謝の念に堪えません。

 さて、2期目におきましては、さらに進む人口減少、少子高齢化への対応、老朽化が進む公共施設の再編など、扶桑町の将来の姿を描く土台作りを始めることが必要と考えております。

 また、第5次扶桑町総合計画(後期基本計画)が、令和9年度で最終年となりますので、各基本目標に掲げた施策につきまして、再点検と目標達成に向け、改善すべきは改善し、住民の方の満足度を向上させるべく尽力してまいります。

 しかし、経済が伸び悩んでいる我が国の現状では、町の自主財源の確保はもとより、国や県からの財政的な支援を期待することは厳しい状況でございます。小規模な基礎自治体が持続可能な自治体として適切な住民サービスを維持し、誰一人取り残されない社会を実現する為には、限られた財源の中で、取捨選択により真に必要な施策へ予算を付けていかなければなりません。

 そのため、今後の大きな課題を克服していくためには、多くの改善や抜本的な事業の見直しを進めると共に、住民の方への負担やご不便となることも求めていかなければならないこともあると考えております。住民の皆様にとって厳しいお願いをしていかなければなりませんが、我々自身、そして、未来の子ども達のために改革を進めていきたいと思いますので、ご理解をお願い申し上げます。

 それでは、今後4年間の私の扶桑町の未来へ向けたまちづくりの指針を述べさせていただきます。

 「教育・子育て支援」「安心して暮らせるまちづくり」「地球にやさしいまちづくり」「魅力あるまちづくり」「住民目線の福祉政策と健康増進」「健全な町政運営」の六つを柱として、扶桑町をさらに前進させていきたいと考えております。

 一つ目の「教育・子育て支援」としては、学校給食費は、現在物価高騰による給食費の値上げ分は町で負担しておりますが、さらに保護者の方の負担軽減を図ってまいります。

 また、国が進める、こども誰でも通園制度を実現するため、施設、人材、財源などの検討を進め、子育てしやすい扶桑町を築き、人口減少抑制にも繋げてまいります。

 二つ目の「安心して暮らせるまちづくり」としては、災害対策として、給水タンクや災害備蓄品を増やすなど、過去の教訓に学び、そして活かした備えを充実させていきます。また、今年度設計に着手しておりますが、小中学校体育館のエアコン整備を着実に進めてまいります。

 さらに、大地震への備えとして、扶桑文化会館の天井改修を行い、町内外のお客様に、安心して本物の伝統文化に接していただける文化・芸術の中心施設として整備をしてまいります。

 その他、治水事業として、巾下(昭和)用排水路については、浸水被害軽減に向けた整備計画策定を進めていきます。

 三つ目の「地球にやさしいまちづくり」としては、カーボンニュートラルの実現に向け、公共施設のLED化や地球温暖化対策設備に関します補助事業の継続など、町民の皆様にもご協力いただける施策を取り入れ、官民一体となって、二酸化炭素排出抑制に取り組んでまいります。

 四つ目の「魅力あるまちづくり」は、住民団体等主体のイベント開催を支援し、魅力ある扶桑町を創造してまいります。

 さらに、女性の起業支援やパートナーシップ制度を周知し、性別や年齢にとらわれない、誰もが活躍できる社会の実現に向けて取り組んでまいります。

 そして、現在(仮称)新愛岐大橋の建設が進められておりますが、隣接する木曽川扶桑緑地公園は、四季折々の自然と美しい景観に恵まれ、近くには、扶桑町の特産の守口大根の圃場が広がる、のどかで魅力あふれる公園です。

 (仮称)新愛岐大橋が完成した暁には、岐阜方面から新たな人々が往来する起点となりますので、この公園をさらに充実させ、町民の憩いの場として、また、扶桑町の魅力を世界に発信する公園として整備し、併せて、守口漬けなどの特産品の販売促進に結びつけていきたいと考えております。まずは、木曽川を管理する国や近隣市と連携し、その素案作りを進めてまいります。

 五つ目の「住民目線の福祉政策と健康増進」としましては、今後も増加していく高齢独居世帯や生活困窮者への支援など、住民の方に寄り添った施策を引き続き進めてまいります。

 主に高齢者の方の移動手段の確保を目的に導入しました公共交通「チョイソコふそう」につきましては、令和6年度中の本格運行へ向け、関係機関との協議を進めてまいります。高齢者の方の外出を促し、健康の保持・増進にも繋げていくためにも、チョイソコだけでなく、町としてどのような交通施策が、最も住民の方にとって利便性が高いのか、今後も検討を続けてまいります。

 六つ目の「健全な町政運営」としましては、DXの推進や、事務の効率化・コスト削減を進めるとともに、高雄東部地区を中心に企業の進出意欲が高まっていますので、積極的に誘致を進め、財政力の向上に努め、夢のあるまちづくりに繋げてまいります。

 また、少子高齢・人口減少がさらに進んでいくなかで、各自治体は、将来の負担がますます増えていきます。基礎自治体として適正な行政サービスを維持するために、広域的なまちづくりの研究を近隣市町へ呼びかけていきたいと考えております。

 差し迫った大きな課題の一つは、令和18年(2036年)に、役場本庁舎が耐用年数を迎えることであります。その後も、多くの公共(公用)施設の耐用年数が順次やってまいります。

 これらの施設の更新には、莫大な予算が必要となり、その後の住民サービスにも大きな影響があります。統廃合を含め、将来の負担をできるだけ軽減し、実効性のある再編計画づくりを進めていくことが必要です。町民の皆様に的確な情報を提供しながら、将来の公共施設の在り方を協議してまいります。

 以上の六つをまちづくりの指針として、第5次扶桑町総合計画に掲げておりますまちづくりの視点、「みんなの笑顔がかがやくまち扶桑町」を実感していただけるよう全力で取り組んでまいりますので、議員各位並びに町民の皆様のお力添えを賜りますことを心よりお願い申し上げます。

 令和6年6月3日 扶桑町長 鯖瀬 武

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